第67回 九州大学歯学部同窓会 福岡支部 学術講演会
「エンド治療 私の考える難症例への対応」
講師:
くらとみ歯科クリニック
倉富 覚先生
牛島歯科医院エンドオフィス
牛島 寛先生



令和5年7月19日(水)、倉富覚先生と牛島寛先生をお迎えし、午後7時30分より福岡県歯科医師会館視聴覚室にて上記演題でご講演をいただいた。
エンド治療は歯科医師を悩ませる治療分野のひとつとなっている。
限られた時間の中で成功率を上げることは長年の課題となっており、日々の臨床において、特に難症例への対応について悩みを抱える場面は多い。
本講演では最新の知見を持ち、エンド治療に対して日々の臨床に真摯に取り組まれているお二人を講師としてお迎えし、「診断」に焦点を当てつつ難症例に対する治療アプローチをご紹介いただいた。
まずは牛島寛先生より、エンド治療における診断の重要性についてご紹介いただいた。
エンド治療では、術前の正確な診断を怠ると結果的に難治化へ繋がってしまう。
講演の中で、正しい診断によって導かれる正しい選択の治療を行うが、難治化を避けることに繋がることを、チャートも交えつつ分かりやすくご説明いただいた。
正確な診断のもと、できる限り少ない回数での治療を心掛けること、さらに難症例に対しては、外科的歯内療法も積極的に選択する重要性をご解説いただいた。
時間をかけて治療するという従来の固定概念を覆すため、治療テクニックは当然のこと、術前の診断やインフェクションコントロール(ラバーダム)が重要であることを改めて認識する機会となった。
続いて倉富覚、先生より、日頃実践されている術前の診断や診療ステップについてご説明いただいた。
難症例化の原因となる事象について、診療ステップごとに映像も交えてつつ、詳細にご説明いただいた。
牛島先生との間に治療法の相違点はあるものの、「診断」の重要性は共通しており、難治化するそもそもの原因が診断ミスにあることが多いことを教えていただいた。
正確な診断のもと、各ステップごとに丁寧に原因を排除していくことが、最終的なエンド治療の成功に繋がることを、改めて実感させられる内容であった。
本講演では、臨床に取り組み始めて間もない先生方からベテランの先生方まで、幅広い年代に多数参加いただき、講演後のディスカッションも含めて過去にないほどの盛会となった。
臨床の経験値に関係なく、明日から実践できる手法に触れることで、参加された各位のエンド治療を見直す良い機会となったであろう。
村田 直久 記
